能の魅力を知る 唐の趣きー邯鄲ー/ー楊貴妃ー 2018年3月24日・6月16日開催

NEW! 2018年3月24日・6月16日 14:00開演(13:30開場) セルリアンタワー能楽堂

能の魅力を知る 唐の趣きー邯鄲ー/ー楊貴妃ー

3/24「邯鄲」・6/16「楊貴妃 玉簾」 友枝雄人

今回は「唐の趣き」と題して、邯鄲と楊貴妃の二曲をご覧いただきます。
能楽は源氏物語、平家物語、伊勢物語などの日本の古典文学に由来した演目が多くありますが、中世以前の大陸文化に由来した演目も何曲かあります。
その中でも邯鄲と楊貴妃は人気演目であり、日本の古典文学を題材とした曲目と同じくらい上演回数も多いかもしれません。
外国を舞台としているので、根本的な事として台本に和歌の言葉使いや、それに関連した作詞ができない事が唐の曲目の特徴であり、作者の苦心する所だと思います。しかしながら、異国情緒のある柄や色使いのある装束、故事に由来した漢詩を元に作詞したりと工夫も多く、他国の趣を能楽という日本独特の感性の中にうまく取り込んでいます。

先ずはじめに邯鄲です。この曲目は有名な「邯鄲の枕」という故事に由来した演目です。
蜀の国の盧生という青年が人生に悩み、楚国の羊飛山に住む悟りを開いた知識の人を訪ねる旅に出ます。その途中、邯鄲という里に立寄り宿を借ります。そこで借りた枕を使い一眠りすると、栄耀栄華を極めた五十年の歳月の夢を見ますが、宿の主人に起こされると粟のご飯が炊ける間だけであった、という故事です。有名な話ですので、能舞台の上でも 単純なストーリーと思われるかもしれませんが、数ある能の曲目の中でも一二を争う演出の素晴らしい曲といえます。
舞台にしつらえたタタミ一畳ほどの台。ここにシテの盧生が横になる事で邯鄲の宿の一室となりますが、ワキの勅使の台を叩く音で夢の中に一気に入り込みます。その台は宮殿となり、皇帝となる盧生は楽しみを極め、不老長寿の身となりますが、再び台を叩く音。
宿の主人の粟の飯の炊けた事を知らせる声に盧生は、人生の無常と儚さを悟り楚国に行く事無く自国へ帰って行きます。
あらすじを書いてしまえば、この程度になってしまいますが、台の上に宮の屋根を乗せた引き立て大宮は、天蓋付きベッドの様に見せたり、夢中では宮殿と変わり、と現実と夢の中を過度な舞台装置を使わず一気に転換させるスピード感は、優れた演出発想だといえます。また夢の中のシテの絶頂期の舞では、一瞬眠りから覚めそうな型も有り、仮寝の夢、眠りの深さなどいろいろ考えさせられる演出となっています。一炊の間に五十年を過ごすスピード感から、呆然と起き上がり、眠りの中から徐々に現実に戻される停滞感。この二つの対比は、他の演劇でも味わえない感覚です。台を叩く二度の扇の音は、現実から夢、夢から現実へ観る方を導く合図とも言えます。我々の日常にもよくある睡眠の中の現実、現実の中の夢。どちらが真実なのか、果たして盧生は本当に悟る事が出来たのか?鑑賞後にもいろいろと思いを馳せてしまう曲目なのではないでしょうか。
是非お楽しみ下さいませ。

能の魅力を知る 唐の趣きー邯鄲ー/ー楊貴妃ー

2018年3月24日(土)14:00開演「能の魅力を知る 唐の趣きー邯鄲ー」
解説 金子直樹
仕舞 枕慈童 友枝昭世
能  邯鄲  友枝雄人

2018年6月16日(土)14:00開演「能の魅力を知る 唐の趣きー楊貴妃ー」
解説 金子直樹
仕舞 龍虎 内田成信
      金子敬一郎
能 楊貴妃 玉簾 友枝雄人

於 セルリアンタワー能楽堂

2018年3月24日・6月16日
14:00開演(13:30開場)

S席(正面)7,500円
A席(脇正面)6,500円
B席(中正面)5,500円
学生席(座敷)3,500円

チケット発売・申込開始

「邯鄲」2017年12月24日(日)10:00〜/「楊貴妃」2018年3月16日(金)10:00~

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