開催終了 2016年6月10日(金) 18:30開演(18:00会場) 国立能楽堂
第十回日経能楽鑑賞会 安宅
能「安宅」友枝昭世
能 安宅
兄頼朝に追われ、都を落ち延び、山伏に身をやつして奥州へ向かう源義経と武蔵坊弁慶ら一行が、加賀国の安宅の関にたどり着く。頼朝の命を受けていた関守・富樫は一行を怪しむが、弁慶が機転を利かせて、東大寺再建の勧進(寄付を募る)のためのたびであると説明する。ならば寄付金を募る主旨を記した勧進帳を読み上げよ、と迫る富樫。そこで弁慶は手持ちの巻物を勧進帳と偽って読み上げた。あまりに堂に入った読みっぷりに、富樫は本物の勧進であると真司、一行を通してやることに。しかし、強力(荷物担ぎ)に扮した義経を不審に思った富樫が取り押さえようとする。再び機転を利かせた弁慶は、強力に扮した義経を杖で打ち据え、何とか関所を通ることができた。関所から離れたところで休む一行のもとに、富樫がやって来て非礼を詫び、酒宴を催す。ここでも富樫に気を許さない弁慶は座興にと舞を舞って、一行は旅へと急ぐのであった。