開催終了 2016年5月8日/会期: 5月6日(プレ公演)- 5月7日 - 5月8日 13:00開演(12:15分開場) セルリアンタワー能楽堂
セルリアンタワー能楽堂 開場十五周年記念特別講演
翁付 能「絵馬」女体
友枝雄人
翁(おきな)
『翁』は「能にして能にあらず」といわれる別格の一曲です。どのカテゴリーにも属さず、物語は無く神聖な儀式であり、演者は神となって天下泰平、国土安穏を祈祷する舞を舞います。『翁付』とは、最初に『翁』を上演する正式な番組立てです。原則として『翁』に続いて同じシテ・地謡・囃子方で脇能(神が主役の曲)を演じますので、出演者名は脇能のみに表記します。
絵馬(えんま)
帝の臣下が勅命を受けて伊勢神宮参詣に旅立ち、伊勢に着いた日が節分にあたり絵馬を掛ける行事があると言うのでその様子を見ようと逗留します。そこへ老夫婦がやって来たので勅使が尋ねると自分達が絵馬を掛ける役だと言い、姥は雨の占方を示す黒い絵馬を、翁は日照りの占方を示す白い絵馬を持っており、理由をつけて掛け争います。しかし最後には黒白二つの絵馬を掛け並べて、雨も降らし日も照らして国土を豊かにし、民が喜び楽しめる世にしようといい、自分達は伊勢の二柱の神であると明かして消え失せます。やがて夜になり、天照大神が天鈿女命と手力雄命を従えて現れ、岩戸隠れの故事を再現して見せます。