2018年4月2日

セルリアンタワー能楽堂「唐の趣き」

去る3/24の土曜日、セルリアンタワー能楽堂にて、邯鄲を勤めさせて頂きました。
お陰様で、チケット完売多くのお客様にお越しいただきました。
この場を借りて御礼申し上げさせていただきます。
邯鄲は人気曲でもあり、また能を初めてご覧になる方にもわかりやすい演目でもあります。
その分シテに求められる難度は高く、稽古にも工夫が必要でした。
再演にあたり、初演の時には中々思うようにできなかった夢から覚めてからの謡と型をかなり意識した稽古をしてまいりましたが、どこまで完成度を高めることが出来たのか、忸怩たる思いです。今後に繋げていく経験とさせていただきたいと思っております。
唐の趣きというタイトルの通り、その当時の中国を舞台にした演目は、装束の色使いや柄などの細かい所も和の題材の演目とは異なります。しかし派手にすれば異国の雰囲気が出るというわけでもなく、その辺りも感性が問われると考えております。

次回6/16の土曜日の公演の楊貴妃もまた、その点に留意して工夫して舞台に臨みたいと思います。
玉簾という演出は、舞台上の作り物に特別な工夫をさせていただきます。当日の舞台上を楽しみにしていただければと思います。
玄宗皇帝の寵愛を一手に受け、それ故に死を受け入れざるを得なかった悲劇の美女。邯鄲とは異なる異国情緒と品格の高さが求められる演目です。自分の中の課題をひとつひとつ高めて当日に向かいたいと思います。
是非ご来場、お待ち申し上げております。

友枝雄人