旧白洲邸武相荘にて
仕舞「羽衣」
能楽をこよなく愛した白洲正子氏の邸宅「武相荘」にて収録。
シテ佐藤寛泰 地謡友枝雄人 友枝雄太郎
2020年11月30日掲載
出演
シテ方喜多流 佐藤寛泰
友枝雄人
友枝雄太郎
解説・字幕 友枝雄太郎
〈解説・字幕〉友枝雄太郎
漁師・白龍(ワキ)は三保の松原で松の枝に美しい衣がかかっているのを見つけます。
持ち帰って家の宝にしようとすると、天人(シテ)が現れ、その衣がないと自分は天に帰ることができないと嘆きます。
その様子を見て白龍は哀れに思い、天人の舞楽を見せるのであれば衣を返すと告げます。
天人は喜び、舞を舞うから返して欲しいと言いますが、先に返してしまったら、舞わずに天に帰ってしまうと思い、白龍は返しません。
すると白龍は、天人に「いや疑いは人間にあり、天に偽りなきものを」と言われ、疑った自分の心を恥ずかしく思い、衣を返します。
衣をまとった天人は、三保の松原の美しい景色を背景に舞を舞い、数々の宝を地上に降らせて霞に紛れて天に帰っていくのでした。