お能の質問箱

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冷泉 さん (東京都 10代後半 男性)

先の質問では、丁寧なご回答をして下さり、ありがとうございました!
実は今、大学の能楽部から黒紋付と袴を貸して頂き、それを使っておりますが、イン ターネットを見ておりますとお手頃な価格で、黒紋付や袴が出品されており、自分専 用の物を手に入れたいと思っております。しかし、仕舞をする上での黒紋付や袴のお
約束事なるものを私は、存じ上げておりません。そこで、袴に関しても仕舞をする時にこのような色は駄目、このような模様は駄目等、ご回答下されば幸いです。黒紋付に関しましては、先の質問にてご回答下さったものを参考にさせて頂きますが、補足
で何かございましたらご回答下さるとこれも幸いです。

ご質問の主旨が、よくわかりました。ご自分の紋付袴で舞いたいというお気持ちは、至極当然の事です。お稽古にも力が入る事でしょう。是非お手配される事をお勧め致します。和装は洋服と異なり、直線に裁断させれた物を人間の肉体に羽織らせます。(紋付や袴を畳んだ時の形状は、長方形です)それ故に着る人が、その衣服に身体を合わせなければ着崩れます。そのため、お着物をお召しになられた時の動きというのは、制限されまた、品格を求められるのだと思われます。お仕舞のお稽古は、そういう見地からも最適でしょう。

さて、ご質問の袴の件ですが、男性でしたらば縦縞の生地の袴をご着用くださいませ。無地は女性用と考えて良いと思います。

また、仕舞袴には各流の仕立ての決まりごとがある場合もありますが、まず馬乗という部分が有る事が必要だと思います。

いわゆる馬に乗った時に跨る事が出来るように、両足の間に区切りが有るのが本当の仕舞袴となります。最近ではこの仕切の部分が無くなり、いわゆるスカートの様な袴もありますが、仕舞を舞われるのであれば、必ず馬乗がある袴をお探しくださいませ。丈は袴をはく時に、折返す事である程度調整が出来る事も最後にお伝えさせて頂きます。

では、良い舞台を目指して御精進ください。

友枝雄人

2018年6月11日更新