2023年8月26日 五蘊会  2023年8月26日(土)開催

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チケットは完売いたしました。

開催終了 2023年8月26日(土) 13時開演(12時開場) セルリアンタワー能楽堂

2023年8月26日 五蘊会 

友枝雄人「清経 音取」「黒塚 白頭」

本年の五蘊会は、残暑厳しい時季に季節を先取り、秋の演目二題をご用意させていただきます。
華やかな夏のあとの、少しもの寂しい秋の風情を哀しむ中に、それを味わう感性を我々は昔から供えております。

先ず初番は「清経」。
今回は「音取(ねとり)」という笛方による特別演出です。
音取とは笛一管の音のみの演奏を指し、清経の演目にこの二文字が付くと、笛の名手である清経の亡霊がどこからともなく聞こえてくる笛の音に惹かれて妻の夢枕に現れる特別な演出となります。笛方にとってはとても重い習い事となり、登場するシテも笛の呼吸をしっかりつかみ取って橋掛を歩まなければなりません。
数年前、吉祥寺の月窓寺薪能にて一噌隆之師の笛で勤めさせていただきました。月光の下の素晴らしい舞台でした。いずれ本舞台でまた、という隆之師との約束を実現させていただきました。
西海に浮かむ月に後世の救いを求め沈んでいかなければならなかった若き公達清経、その姿に現世に通ずるものは何かを考えながら勤めさせていただきます。

二曲目は「黒塚」。山間の安達原の黒塚に棲む鬼女のお話です。
あらすじはわかりやすい内容ですが、人を殺め続けるシテはその本性を現す前の姿、前シテの姿には山間に独り住む孤独の悲しみ、生きる事の辛さ、人の原罪からの救いを求める言葉がつらねられています。
そして鬼とならざるを得なかった彼女の境遇が、前場の演出小道具にある枠かせ輪、糸繰の道具を回す事によって輪廻の苦しみとして暗示されます。
罪と意識しながらも止められぬ人の弱さはどの時代にも通ずる我々の生きるテーマです。
能の舞台に現れる鬼は、いつも誰しもの心の中に存在する闇を突き出してくれます。
後シテの姿が白頭の演出になりますと、シテの棲家である柴家にススキを取り付けます。それだけでも秋の風情が舞台に広がります。

夏の終わり都会の真っ只中に海と山の秋を感じていただければと思っております。
是非お運びくださいませ。

友枝雄人

2023年8月26日 五蘊会 

能「清経 音取」 友枝雄人
狂言「雁大名」  野村万蔵 
能「黒塚 白頭」 友枝雄人

於 セルリアンタワー能楽堂

2023年8月26日(土)
13時開演(12時開場)

SS席 12,000円
S席 10,000円
A席 8,000円
B席 6,000円
C席(桟敷席)4,000円

当公演のチケット販売は終了いたしました。