開催終了 令和2年11月15日(日) 14時開演(13時開場) 十四世喜多六平太記念能楽堂
第六回洩花之能
第六回洩花之能
洩花之能主催公演『第六回洩花之能』は世阿弥による秋の名曲「融」をご覧いただきます。世阿弥の時代にはもう既に存在していなかった河原院という伝説の庭園を舞台としたいわば平安懐古の曲で、そういう点では「井筒」にも通ずる点があると言えます。
河原院とは平安時代の前期、源融によって造営された庭園。陸奥の千賀の塩釜の風景を模して造られ、難波の浦より潮を運ばせ焼かせたと伝えられ、在原業平もこの地を訪れ遊興の宴に加わったと言われています。
舞台は現在は廃園となった河原院に現れた汐汲みの老人が往時を語ることで展開して行きます。「鳥は宿す地中の樹 僧は敲く月下の門」(賈島)「君まさで煙絶えにし塩釜 うら寂しくも見え渡るかな」(貫之)といった詩歌を引きながら往時の様子を懐かしみ、続いての名所教えでは月光に照らされた都の名所旧跡を展望します。
後では貴公子の姿で融の霊が華やかなりし遊舞を見せ、「名残惜しの面影」という体言止めが一層の余韻を引き立てます。静かながら華やかな月光の一夜をご堪能ください。
解説は毎回の分かりやすい解説が御好評の歌人・梅内美華子氏、また今回お狂言は野村万蔵師の「止動方角」をご披露いただきます。現代狂言界の第一人者でありながら狂言以外の分野でも活躍もめざましい師の舞台を是非お楽しみに。
政府によるガイドラインに則り、新型コロナウィルス感染拡大防止策を採って通常通りの観客席にて開催いたします。ご来場のお客様には検温・マスク着用のご協力をお願いいたします。またホームページよりチケット御予約の方には漏れなく『「融」ご鑑賞の手引き』の動画をyoutubeにて配信の予定です(11月初旬)。皆様の御予約をお待ちしております。尚、電話でのお問合せは喜多能楽堂(03-3491-8813)でのみ承っております。メールでのお問合せはdesk-shinya@tomoeda-kai.comにお願いいたします。